企業型確定拠出年金とは、企業が掛金を毎月積み立て(拠出)し、従業員(加入者)が自ら年金資産の運用を行う制度です。
企業型確定拠出年金の掛け金上限額は最大年間660,000万円で、個人型の最大276,000円と比較しても高く、節税メリットを多く享受できることが最大の特徴です。(個人型の拠出限度額は第2号第3号被保険者の場合)
また企業型確定拠出年金は積み立て時に給与としてみなされないため、社会保険料の対象とはなりません。
積み立てることで標準報酬月額が減少した場合、厚生年金保険・雇用保険・労災保険等の一部給付が減少する可能性があります。
導入について現在お悩みの方へ、当事務所では簡単、丁寧、わかりやすくアドバイスいたしますのでご安心ください。
事業主が負担する掛金は全額福利厚生費として、法人の経費として算入できます。
企業型確定拠出年金の掛金は給与所得にはならず、そのまま控除することができます。よって、所得税・住民税もかかりません。同じ金額を給与として受け取れば、当然、給与所得として所得税・住民税がかかるうえ、社会保険の標準報酬月額対象となるので、社会保険料がかかることになります。しかし、企業型確定拠出年金は控除ができるので、そのままの状態で積立が可能です。 企業にとっては、毎月拠出する掛け金は、会社負担分の社会保険料がかかりませんし、全額損金算入(費用)することができ、法人税上のメリットも見込めます。
通常、金融商品を運用する場合、利子や運用益に対して、20%の源泉分離課税が課税されます。しかしながら、企業型確定拠出年金の運用益は「非課税」です。運用益は、そのまま利益となります。本来、運用中の年金資産に対しては、1.173%の特別法人税が課税されることになっています。とはいえ現時点では課税は凍結中であり、一度も課税されたことはありません。
企業型確定拠出年金の掛金は給与所得にはならず、そのまま控除することができます。よって、税金や社会保険の標準報酬月額対象になりません。企業にとっては、毎月拠出する掛け金は、会社負担分の社会保険料がかかりませんし、全額損金算入(費用)することができ、法人税上のメリットも見込めます。
確定拠出年金法では、企業型確定拠出年金の設立に人数要件はありません。つまり役員が1名しかいない法人でも、厚生年金の適用事業所であれば設立できるのです。個人型の掛金上限が23,000円/月なのに対して、企業型確定拠出年金の掛金上限は55,000円/月ですので、企業型の方がより多くの金額で運用でき、税制優遇メリットもより大きなものになります。
シミュレーションの仮定
年齢40歳月額報酬100万円の経営者(役員)が66万円(年)を役員報酬で上乗せした場合と確定拠出年金の掛金として拠出した場合
役員報酬に上乗せ | 確定拠出年金で拠出 | ||
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役員報酬(年) | 1266万円 | 1200万円 | |
確定拠出年金(年) | 0円 | 660,000円 | |
確定拠出年金の口座に66万円の年金資産が積み立てられます。法人から個人へ所得の移転となります。 |
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社会保険(健康保険料)※注1 | 750,132円 | 674,436円 | |
所得税※注2 | 1,381,680円 | 1,244,472円 | |
住民税(10%) | 869,900円 | 811,400円 | |
税効果 | ─ | ▲271,404 | |
役員報酬で受け取る場合と比べ、27万円以上の税効果が期待できます。 |
※注1 東京都の協会健保料率で試算
※注2 所得税には復興特別法人税を含む
本資料は、令和2年時点での確定拠出年金に関する法令諸規則、および実務の解釈、税法、社会保険を基に作成しておりますが、全てを網羅するものではなく、あくまでも仕組みの概要を述べたものにとどまり、内容の正確性、完全性を保証するものではありません。
事業拡大に向けて、まずは私から始めました。
立ち上げたばかりの会社ですが、私がiDeCoを個人的にやっていたことから興味を持ち、問い合わせをしました。役員1名から導入可能という事や申請書類の作成も支援いただけることに魅力を感じ、導入を決めました。加入者はまだ私だけですが、これから事業拡大とともに増やしてきたいです。
【業種:コンサルタント】
地域:東京都
従業員数:1名
加入者数:1名(役員のみ)
想定よりも若いスタッフが喜んでくれました。
スタッフみんなに活用してもらおうと思い、導入時に説明会を行いました。新しい制度なので分からない人もいるのではないかと心配していましたが「将来のことを考えてくれている」と若いスタッフも含めて喜んでくれました。長く働いてほしいという医院の思いが伝わったようで導入してよかったです。
【業種:歯科】
地域:東京都
従業員数:6名
加入者数:3名
人材採用のために導入を決めました
大手中心に導入している企業が多く、そこからの採用を考えたとき転職後も同様に制度を利用したいという声を無視することはできませんでした。今後、制度が広まっていくにつれ、採用に力を入れている中小企業であれば、必須の制度になるのではないかと思っています。
【業種:IT】
地域:東京都
従業員数:30名
加入者数:7名
無理なく導入できるところにメリットを感じました
従業員の将来を考え、退職金制度の導入を検討していましたが、変化の激しい時代ですので、なかなか思い切れずにいました。そんな時に、選択制の提案を受け導入を決めました。結果として社会保険料の負担が軽減することも、経営者としてはありがたかったです。
【業種:介護事業所】
地域:東京都
従業員数:10名
加入者数:5名